ダイニングテーブルのサイズに合わせたペンダントライトの選び方

ダイニングテーブルとペンダントライトは、食卓を照らすだけでなく、空間全体の雰囲気づくりに大きく貢献する重要な組み合わせです。

ダイニングテーブルは家族やゲストが集う場所でもあり、照明の明るさやデザインによって食事の楽しさ、会話の弾み方、料理の見栄えなどが左右されることも少なくありません。

特に、ダイニングテーブルのサイズとペンダントライトの大きさ・高さ・光の広がりが合っていないと、圧迫感で居心地が悪くなったり、明るすぎや暗すぎなど問題がおきます。

本記事では、ダイニングテーブルのサイズ別に最適なペンダントライトを選ぶ基準を整理しながら、照明デザインのヒントやお手入れのポイント、人気のインテリアスタイル、参考になるアンケート結果などを紹介します。

テーブルサイズに合わせたペンダントライト選びのポイント

ペンダントライトの選び方は、ダイニングテーブルの幅だけでなく、テーブルの形状やデザインにも関係します。

たとえば、長方形のテーブルであれば、サイズの大きいペンダントライトや複数のペンダントライトを使うことがバランス良く見えますし、丸テーブルであれば1灯のペンダントライトが適しています。

ペンダントライトを選ぶ際には、テーブルや椅子とのスタイルや全体のバランスを考えておくことが、理想のダイニングスペースを実現する重要なポイントになります。

ダイニングテーブルの推奨照度は200〜500lxとされており、高齢者の場合には、500〜1000lxの照度が必要といわれています。
※ JIS Z9110 照明基準［住宅］より

ダイニングテーブルとバランス

ペンダントライトの大きさを決める際、ダイニングテーブルの幅や形状とのバランスを考えます。照明が大きすぎると圧迫感を与え、逆に小さすぎると存在感や照度が不十分になります。

一般的な目安としては、テーブル幅の3分の1から2分の1程度のサイズのペンダントライトを選ぶと、全体にバランスがとりやすいと言われています。

高さの調整と眩しさ対策

ペンダントライトは吊り下げる照明のため、取り付け位置を適切な高さにすることが重要です。座ったときにライトが目線に入りすぎると眩しさの原因になりますし、逆に高すぎるとテーブル上が暗く感じることもあります。

一般的には、テーブル面からランプシェードの下端まで60〜90cm前後が目安ですが、天井の高さや座る人の身長などを考慮し、微調整するのが理想的です。

ダイニングテーブルサイズ別 ペンダントライト選び

ペンダントライトの形状やデザインもテーブル全体の雰囲気を決める重要な要素になります。円形や楕円形のライトは、柔らかい印象を与え、より親しみやすい空間を演出します。

一方で、直線的なデザインのライトはシャープでモダンな印象を与え、新築やリフォームでも人気があります。最適なサイズのライトを使うことで、ダイニングスペースを快適でおしゃれな空間にできます。

大きめのペンダントライトとテーブルサイズ

幅1200〜1400mmのテーブルには1〜2灯、1500mm以上のテーブルには2灯以上を推奨している例です。先のイメージと違い、大きめのペンダントライトは吊り下げる高さがテーブル面から700〜800mmほどに設定されています。

これはペンダントライトが大きめのシェードを持つ場合や、ダイニングチェアに座ったときの目線とのバランスを考慮した高さです。

灯数を抑えつつも、適度な光量を確保することで、広めのテーブルでも料理や手元が暗くならないよう工夫された使い方です。

小型ペンダントライト（60W）とテーブルサイズ

こちらも幅1200〜1400mmのテーブルと、1500mm以上のテーブルでそれぞれ推奨されるペンダント数が異なる配置例です。

1200〜1400mmのテーブルには「2〜3灯」、1500mm以上のテーブルには「3灯以上」が目安とされています。

小型のペンダントライトの取り付け位置はやはり400〜600mm程度の間隔をあけて並べることで、中心からサイドまで均一に照らせるように設計されています。

複数灯を使用することで、照明デザインも華やかになり、よりダイニング空間に奥行き感を与えることができます。ダクトレール用のペンダントライトもレイアウトがしやすいです

小型ペンダントライト（40W）とテーブルサイズ

幅1200〜1400mmのダイニングテーブルと、1500mm以上の大きめテーブルの場合には、小型ペンダントライトを「3灯以上」使用し、左右のライト間隔を400〜600mm程度にレイアウトするのがポイントです。

灯数が多い場合はダクトレール用のペンダントライトを使うのがおすすめです

また、照明の高さはテーブル面からおよそ600〜700mmほどの位置にランプがくるように吊るし、40W相当のペンダントライトを使用することで、複数灯でも眩しさを抑えつつテーブル全面を満遍なく照らすことができます。

これにより、食卓を明るく演出し、快適なダイニング空間を実現する配置例となっています。

6人以上の大型テーブル（幅180cm以上）

大人数が集まる大型ダイニングテーブルでは、大きめのペンダントライトを複数灯設置するか、あるいは小さめのペンダントライトを複数灯、等間隔で配置する方法が一般的です。

1灯ではテーブル中央ばかりが明るくなり、端の席が暗くなりがちなので、2〜3灯をバランスよく吊るして各席に光が届くようにするのがおすすめです。

特に横幅の長い長方形のテーブルでは、ライト同士の間隔が広すぎるとムラが出るため、見た目の雰囲気を考えながら複数灯を設置するケースが増えています。

ペンダントライトの高さ調整と光の広がり方

ペンダントライトの取り付け高さは、視線を邪魔しないようにするための高さと、眩しさを感じない高さへ実際に座って見て調節することが重要です。

適切な吊り下げ高さの目安

ペンダントライトの下端とテーブル面の距離は、一般的に60〜90cm程度が適当とされています。低すぎると人の視線を遮り圧迫感を与え、高すぎると照度が不足しがちになるからです。

実際には家族構成（大人と子どもの身長差など）や天井の高さ、シェードの形状によっても微妙に快適さが変わりますので、理想的には座った状態で光源が直接目に入らない高さを探り、最終的には照明のコードやチェーン長さで調整してください。

シェード形状による光の違い

直接光タイプのペンダントライト

シェードが光を透過しないため、主に下方向へ向けて集中的に光を照射するタイプのペンダントライトです。

テーブル面をしっかりと明るく照らすことができるため、料理や手元をはっきり見せたい場合に適しています。一方で、光が拡散されにくいため、周囲の壁面や部屋全体への明るさはやや控えめになりがちです。

空間全体を均一に照らすには、ダウンライトやブラケット照明などの補助照明を組み合わせると効果的です。

半間接光のタイプのペンダントライト

シェードが光を部分的に透過するため、下方向だけでなく天井や周囲にも光がやわらかく拡散されるタイプのペンダントライトです。

テーブル面の明るさを保ちつつ、間接的に壁や天井を照らすことで空間全体にほのかな明るさを広げることができます。直接光タイプよりも全体的に優しい雰囲気を演出しやすいため、リビングダイニングを兼ねた空間など、くつろぎ感を大切にしたいシーンで特におすすめです。

目的に応じたダイニングテーブルの使い方

家族の集まりやディナーでは柔らかい光が適していますが、作業や学習のためには明るい光が必要です。

調光機能を活用することで、時間帯やシーンに応じて適切な明るさにすることができ、快適な空間になります。最近では今までにはなかった機能のペンダントライトが増え、ダイニングスペースを多目的に活用でき、家族全員が満足できる空間を作り出すことが可能です。

ダイニングの雰囲気を考慮するなら、LEDの電球色（2700K〜3000K程度）を選び、学習も兼ねるなら白色系の光色に切り替えができる種類を選んでください。

食事の際の明るさ

ダイニングスペースでは、使用目的に応じて光の強さ（ルーメン）や光色を選ぶことが求められます。

食事中心のダイニングでは、1500〜3000ルーメン程度の明るさが適切です。光の強さを調整するために、調光機能付きのペンダントライトを選ぶのも快適です。

調光ができることで、時間帯やシーンに応じて明るさを変え、最適な空間を演出することが可能です。

料理を美しく演出する光の色

照明の色温度が高い（青白い光）ほど清潔感や視認性が高まりますが、料理の色合いが冷たく見えます。

逆に色温度が低い（赤みがかった光）と温かみやリラックス感が強まるため、食卓には電球色が好まれやすい傾向があります。

さらに、演色性が高い照明（演色評価指数Raの数値が高い）を選べば、肉や野菜などの自然な色合いを損なわず、料理をより美味しそうに見せる演出もできます。

学習につかうダイニングテーブル

学習や読書を兼ねる場合は、光色を考慮します。昼白色の光は学習に適しており、集中力を高めます。

明るさと光色のバランスを保つことで、目の疲れを軽減し、長時間の使用にも使いやすい環境になります。家族構成を考慮しダイニングスペースは食事だけでなく、学習の場としても活用することも大切なポイントです。

学習テーブルとして使用する場合には照明一台で光の色を変えることができる調色機能がついた照明が最適です。

インテリアテイストで選ぶ

北欧スタイル

木目を基調とする北欧インテリアには、天然木やリネンのシェードが似合います。優しい色味と曲線的なフォルムの北欧照明を選べば、落ち着きと温もりを感じさせるダイニングを演出できます。

また、白やグレーなどの淡い色を取り入れることで、空間が広く明るい印象になります。アルテックのライトやヤコブソンランプもおすすめです

ビンテージスタイル

重厚感のあるウッド家具や革張りのチェアや、独特の味わいを醸し出すテーブルにはビンテージスタイルが似合います。

ペンダントライトも、エジソンランプや真鍮・ブロンズといった経年変化を楽しめる金属パーツを使った照明なら、より雰囲気が深まります。

サビや塗装剥がれをあえて残したアイアンフレームや、少しくすんだ色味のガラスシェードなどは、レトロ感を強調しつつも空間を洗練させるポイントになります。

カントリー・アンティークスタイル

アンティーク調の家具やカントリースタイルのダイニングテーブルには、アイアンフレームやアンティークブロンズの質感、装飾のあるデザインがおすすめです。

レースやフリルがあしらわれたシェード、クラシカルなガラス細工などを取り入れると、ノスタルジックで温かみのある空間になります。ブラウン系の木製テーブルとの相性もよく、落ち着けるダイニングを演出できます。

アンケート: 食卓のペンダントライトについて

お客様の声を集めたSNSアンケートを通じて、実際にどのようなペンダントライトが選ばれているのかを紹介します。

テーブルは何人掛けですか

◆ テーブルは何人掛けですか？

1位：4人掛けテーブル（160cm以内）
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 42%

2位：4人掛けテーブル（180cm以内）
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 33%

3位：2人用丸テーブル
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 13%

4位：6人掛けテーブル
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 7%

5位：その他
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 5%

1位の「4人掛けテーブル（160cm以内）」は全体の42%を占め、最もポピュラーなサイズと言えます。比較的コンパクトで、ファミリー世帯はもちろん、2人暮らしでもゆとりをもって使える点が人気の理由のようです。日本の住空間に合わせやすく、取り回しがしやすいといった声も多く上がっています。

2位の「4人掛けテーブル（180cm以内）」は33%。1位よりもやや大きめですが、それでも標準的なダイニングスペースに収まりやすく、4人でしっかり座れてゆとりがある点が支持されています。来客時にも対応しやすいサイズ感という意見が見受けられました。

3位の「2人用丸テーブル」は13%。カフェのようなおしゃれな雰囲気を演出できるため、一人暮らしや二人暮らしのコンパクトな空間で重宝されているようです。また、ラウンド形状はテーブル周りの動線を取りやすいとの声もあります。

4位の「6人掛けテーブル」は7%。家族の人数が多かったり、来客が多い家庭で選ばれる傾向が見られます。広々としたスペースを確保できれば、大きなサイズでも圧迫感を感じにくく、団らんの時間をゆったり過ごせるというメリットがあります。

5位の「その他」は5%。伸長式のテーブルや変形型テーブル、ライフスタイルに合わせて特殊な形状やサイズを選んでいるというパターンが含まれているようです。

全体としては、4人掛けが合計7割と圧倒的に多く、住居事情や家族構成から標準的なサイズ感が選ばれやすい状況がうかがえます。一方で、2人用丸テーブルや大きめの6人掛けなども一定のニーズがあり、ライフスタイルやインテリアの好みに合わせて幅広い選択肢が取られているようです。

どんなペンダントライトを使っていますか

◆ どんなペンダントライトを使っていますか？（回答数 = 100）

1位：大きめのペンダントライト 1台
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 45%

2位：小型のペンダントライト 2台
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 34%

3位：小型のペンダントライト 3台
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 10%

4位：ペンダントライトとスポットライトの併用
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 6%

5位：その他
[ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ] 5%

1位の「大きめのペンダントライト 1台」は全体の4割を占めています。シェードが大きいためリビングダイニングの主役になりやすく、単灯でも十分な明るさを確保できる点が支持されたようです。

2位の「小型のペンダントライト 2台」は3割。テーブルを広く照らしつつ、見た目のバランスも取りやすいのが特徴です。ペンダントライトを2つ並べることで、装飾性もアップするメリットがあります。

3位の「小型のペンダントライト 3台」は15%。2台よりもさらに光が分散するため、大きめのダイニングテーブルや幅広い範囲を照らしたい場合に選ばれていると考えられます。

4位の「ペンダントライトとスポットライトの併用」は1割。必要に応じて方向を変えられるスポットライトと組み合わせることで、ダイニング以外の空間演出にもこだわりたいユーザーが一定数いるようです。

5位の「その他」は5%。シャンデリアや、間接照明との組み合わせなどが含まれるようです。

まとめ：テーブルサイズに合ったペンダントライト

ダイニングテーブルとペンダントライトを選ぶ際の参考になりましたでしょうか。テーブルサイズに合わせて照明の大きさを選び、光源の向きや色温度を適切に選ぶことで、食卓の印象は大きく変わります。

具体的には、テーブル幅の3分の1〜2分の1を目安にペンダントライトを選んだり、テーブル面から60〜90cmほどの高さで吊るすことで、バランスの良い光を確保できます。

また、光源の種類（LED、蛍光灯、白熱灯）や色温度を意識し、料理の美味しさが引き立つような演色性の高い照明を選ぶと、食卓の満足度がさらに高まります。

インテリアスタイルに合わせたデザインや素材選びも楽しみ方の一つ。北欧テイストなら優しい木の風合いやファブリックシェード、モダンスタイルならガラスや金属のスタイリッシュなフォルム、カントリー調ならアンティーク風のフレームなど、自由度が高いのもペンダントライトの魅力です。

ぜひ、本記事を参考に納得のいくペンダントライトを見つけていただき、素敵なダイニング空間をお楽しみください。