玄関をおしゃれに見せる照明の選び方と実例|照明士が教えるポイント
玄関の明るさは、JIS照明基準では約100〜200ルクスが推奨されており、約1〜2畳の空間では300〜500ルーメン(40W相当)が目安となります。壁が濃い色の場合や天井が高い住宅では、光の反射率が下がるため、やや明るめの600ルーメン前後を推奨します。
玄関の照明器具は、新築やリフォーム時だけでなく、引越し後の後付けにも重要なアイテムです。特に配線器具に簡単に取り付けできる引掛シーリングタイプの小型シーリングライトは便利で人気があります。玄関は家族や来客が必ず通る場所なので、明るく心地よい空間づくりが欠かせません。
演出方法も多様で、個性的なデザイン照明や間接照明による光の演出、ダウンライトや小型シーリングライトでシンプルにまとめる方法などがあります。なかでもダウンライトは、すっきりと広々とした玄関を演出できる定番の照明器具です。
同じ間取りでも照明の使い方次第で印象は大きく変わります。本ページでは、玄関照明の使い方や壁紙・床材との組み合わせで起こりやすい失敗例も交えてご紹介します。ぜひ素敵な玄関照明選びの参考にしてください。
監修:ライティングファクトリー 照明士(日本照明学会認定) | 2002年創業、住宅照明の相談実績多数
玄関の照明選び|主なタイプ
天井をすっきり見せるダウンライト、壁面を柔らかく照らすブラケットライト、後付けしやすい小型シーリングが基本です。玄関の棚下や框(かまち)まわりに間接照明を加えると、影のコントラストが生まれ、上質でおしゃれな印象に仕上がります。
間接照明 〜こだわりを感じる家〜
収納棚の下やかまちの下に間接照明を設置する方法は設計段階からの検討が必要な場合が多くございます。こだわりを感じるおしゃれな玄関には間接光が似合います。
イメージ画像は框(かまち)の下に間接照明を設置していますが、玄関で間接照明を使う場合の注意点として玄関たたきの素材選びに注意してください。マットなタイルなら照明器具が映り込むことはほとんど少ないのですが、つやのあるタイルを使用する場合は框(かまち)に設置された照明器具の形まで玄関たたきに写り込んでしまい演出効果が半減してしまいます。
玄関に間接照明を設置する際は、たたきの材質や間接照明の位置など考えての配置をおすすめでします。
【居心地を左右する】機能と実用性の選び方
人感センサーの設置位置
入室時に素早く反応するよう、ドア正面や天井中央の設置が基本。小空間はセンサー内蔵ダウンライト、広めの玄関や曲がりのある動線は独立センサー+任意の照明が安定します。
座った姿勢で反応し続けないよう、検知角度の調整や遮蔽に配慮すると快適です。
掃除しやすいデザイン
玄関はホコリが溜まりやすい場所。フラット形状の小型シーリングやカバー付きブラケットは清掃が容易で、長期的に清潔感を保てます。装飾の凹凸が多い器具は見栄えは良い一方で清掃頻度が増える点に注意しましょう。
玄関の照明器具についてのまとめ
玄関照明は、家の印象を左右する重要な要素です。限られた空間でも、光の高さ・色温度・配置を工夫することで明るく上品に見せることができます。間接照明やブラケットライトを組み合わせると、より立体的でおしゃれな玄関空間を演出できます。
照明士の視点から言えば、玄関は単に「明るさを確保する場所」ではなく、住まいの顔としてデザインするべき場所。 照度・光色・素材を調和させることで、毎日の出入りが心地よい空間に変わります。
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執筆者について
本記事は、照明士(一般社団法人日本照明学会認定)の資格を持つライティングファクトリーのスタッフが執筆・監修しています。2002年の創業以来、住宅・店舗を問わず、空間に合った照明提案を行ってきました。玄関照明では、新築・リフォーム時の配線計画から、引越し後の後付け照明まで幅広くサポートしています。
