吹き抜け照明の選び方ガイド|明るさ・器具タイプ・お手入れ対策
吹き抜けや傾斜天井は天井高・配光・交換性の3点でつまずきやすい空間です。本ガイドでは、明るさの考え方、光を広げる配光設計、メンテナンス方法を照明士の視点で整理。
すぐに選べるカテゴリもあわせてご案内します。
吹き抜け照明選びで失敗しないための3大鉄則
高天井特有の明るさ(ルーメン)の正しい計算方法と目安
吹き抜け空間は距離と天井面からの反射の低下で、同畳数でも必要ルーメンが増えがちな場所です。
目安は「一般天井の+20〜30%」程度として選びましょう。
例:8畳相当の場合(3,200〜4,000lm)→ 吹き抜けでは4,000〜5,200lmを基準に、ペンダント+補助(スポット/ダウンライト)照明の多灯使用で明るさを補います。
光を広げる「配光」の考え方(下方集中型/拡散型)
高所からの一点集中は床だけが明るくなりムラの原因になるので、拡散セード・広配光のレンズ・など、壁面を照らすスポットライトで反射光を活かし、空間全体の平均照度を上げるのが最適な方法です。
また、壁面(特に白壁)への照射は体感の明るさを上げる有効な方法でもあります。
器具交換と清掃を見据えたメンテナンス対策
高所からの吊り下げペンダントはコード長の調整と昇降機などの設備を必ず確認しておきましょう。高所は長寿命LEDでメンテナンス回数は減りますが、掃除の手間が残ります。ホコリが溜まりにくい形状を選んだりすることも大切です。清掃用の方法なども準備段階で考慮しておくと完璧です。
吹き抜け空間におすすめの照明器具タイプ別解説
吹き抜けに設置する照明は、明るさだけでなく「見上げたときの印象」や「メンテナンス性」も重要です。空間の高さや構造に応じて、ペンダント・スポット・シーリングファンなど最適な器具タイプを選ぶことで、開放感を損なわず快適な明るさを確保できます。
ここでは、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。
ペンダントライト:設置位置と長さ調整が要(かなめ)
吹き抜けではペンダントライトが下がり過ぎて眩しくなったり、上過ぎることで生活空間が暗くなってしまうことがあります。
目線やインテリアのバランスを考えグレアを避けつつ、動線や壁へ光が届く高さに調整できるようにしてください。
ペンダントライト一覧を見る
スポットライト・ダウンライト:壁面演出と補助照明
壁面や梁に光を当てると、空間に立体感が生まれ、体感照度もアップします。メインの照明+補助照明の二段設計なら昼夜を問わず快適に使うことができます。点灯パターンを切り替えできる器具を使う方法も有りです。
スポットライト一覧 / ダウンライト一覧
【応用】開放感を最大限に活かす照明演出
吹き抜けの魅力は、上下に広がる開放的な空間の“抜け感”です。その開放感をより引き立てるには、光を「面」や「高さ」で捉えることがポイントです。窓からの自然光、壁面からの反射、梁の陰影などを活かすことで、昼夜を問わず立体的で印象的な空間を演出できます。
窓の光と照明のバランスの取り方
自然光が豊富に入ってくる吹き抜けなら、昼は補助的に使える明るさレベルで問題ありません。夜間帯は自然光がないのでしっかりと明るさの取れる照明を組み合わせた設計が重要になります。ブラケットライトなど壁面からの光で明るさをキープしてください。
壁面や梁を活かした立体感の作り方
梁や吹き抜け壁へスポットライトやペンダントライトを使い上下の明暗差をコントロールする方法もあります。イメージのような間取りなら快適です。
実例は下記でも詳しく紹介しています。
傾斜天井・吹き抜け照明のコーディネート実例集
まとめ
【チェックポイント】
□ 一般天井より+20〜30%明るさで設計したか
□ 拡散+壁面反射で平均照度を底上げしたか
□ コード長・清掃・交換まで想定したか
吹き抜け照明の商品一覧を見る
